June 1, 2010

ANC

ANCとは、「Antenatal Clinic」の略で、つまり妊産婦検診クリニックのことです。
日本では、大体が、妊産婦検診と出産は同じところでできますが、ここのクリニックは、入院設備がないので、検診のみです。
(最近は、日本も検診のみのクリニックが増えてきてるけど。。。)

今日の午前中だけで、50人以上の妊婦さんがやってきました。
街中で、そんなにたくさんは妊婦さんを見かけないんだけど。。。

ここでは、ナースが二人体制で検診を進めていくんだけど、もちろんエコーなどの機械はなく、子供の心音は、小さい補聴器みたいなもの?を直接お腹につけて聴診します。
なので、一人の検診にも時間がとってもかかるのです。

検診を待っている間には、サポーター達からの産前産後のレクチャーが行われます。

ここで、「やっぱりザンビアだな~」と思ったのは、
サポーター達が、しきりに、

・出産の時は、きちんと病院に行きましょう。
・緊急時のために、お金はきちんと手元に用意しておきましょう。

ということを力説していたことです。

まあ、日本では陣痛がきたら病院に行くというのが当たり前になってるとは思うのですが、
ザンビアでは、病院にいくお金(タクシー代)がないから自宅で産んでしまうということがあるらしいのです。
もともと自宅で出産するつもりの人も多いみたいですが。(出産も無料のはずなのに・・・)

なので、28週を過ぎた妊婦さん達には、出産後の出血を止めるための薬(ミソプロストール)が渡されます。


「MISO」といわれているので、薬じゃないような違和感がある名前ですが・・・。

この薬は、日本では鎮痛剤による胃・十二指腸潰瘍に対して処方されるのですが、この薬は子宮を収縮させる作用があるため、その効果を利用して、産後の大量出血を防ぐために使われます。病院で産むときも、この薬を持参するように指導しているようですが、やっぱり自宅出産に備えての薬配布になってるようです。

この薬の説明用チャートにも、「薬を飲んだ後、500ml以上の出血または2枚以上のチテンゲが必要になったら出血量が多いということですぐに病院へ」という説明があります。

サポーター達の説明が、妊婦さん達にきちんと届いて、みんな病院で安全に出産してもらえることを祈りたいです。

No comments:

Post a Comment